エンシュアはどこで買える?医療用医薬品なので通販に正規の取扱いは無く、味はストロベリー1種類だけ。市販の代わりは100kcal83円から

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エンシュアは市販なし、代わりは総合栄養食品。明治メイバランスMiniカップの商品画像

エンシュアを家族のために買いたい、あるいは自分の分を切らしたくないという理由で「どこで買えるのか」を探す人は少なくありません。先に結論を書きます。エンシュア・リキッドとエンシュア・Hは医療用医薬品で、ドラッグストアの棚にもAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングにも正規の取扱いがありません。手に入れる窓口は、医師の処方を受けて薬局で受け取る経路だけです。そのうえで、2026年11月2日に製造販売元アボットジャパンの公式情報を読むと、味の種類が減っていること、通販の検索に出てくるのは別会社の栄養補助飲料であることが分かります。買える代わりの選択肢まで含めて、公式の情報だけで整理します。

2026年11月2日に確認できたこと

  • エンシュア・リキッドとエンシュア・Hは医療用医薬品。アボットジャパンの製品情報も医療関係者向けサイトに置かれている
  • エンシュア・リキッドの味は、コーヒー味(2022年2月告知)とバニラ味(2023年1月告知)が販売中止になり、ストロベリー味の1種類が残っている
  • インタビューフォームの規制区分は「製剤:該当しない」。処方箋医薬品の指定は受けていないが、一般の小売で売られているわけではない
  • 通販3社の商品検索で「エンシュア・リキッド 250mL」を引くと、返ってくるのは明治メイバランスと森永エンジョイクリミールで、エンシュアそのものは1件も無い
  • 市販で買えるのは消費者庁許可の総合栄養食品など。100kcalあたり83円から145円の実売だった
目次

エンシュアは医療用医薬品。製品情報そのものが医療関係者向けサイトにある

アボットジャパンは、経腸栄養剤の製品情報を「ProConnect」という医療関係者向けのサイトに置いています。そこで医療用医薬品として並んでいるのは、エネーボ配合経腸栄養用液、エンシュア・H、エンシュア・リキッドの3つです。一般消費者向けの商品ページは用意されていません。これは「売っていない」のではなく、「医師が処方して使う薬である」ことの表れです。

アボットジャパンの医療関係者向けサイトの画面。医療用医薬品としてエネーボ配合経腸栄養用液、エンシュア・H、エンシュア・リキッドの3製品が缶の写真つきで並んでいる
アボットジャパンProConnectの医療用医薬品一覧。エンシュア・Hは7色の缶が並び、エンシュア・リキッドはストロベリー味の缶1つだけが載っている(2026年11月2日に表示)。
アボットジャパンが医療用医薬品として掲載している3製品(2026年11月2日に公式サイトで確認)
製品名 濃度 味の数 公式の説明
エンシュア・リキッド 1.0kcal/mL 1種類 液体タイプの経腸栄養剤の先駆け製品
エンシュア・H 1.5kcal/mL 7種類 投与時間の短縮や投与容量を減らしたい患者向け
エネーボ配合経腸栄養用液 1.2kcal/mL 公式ページに記載なし たんぱく質と分岐鎖アミノ酸を強化し、セレン・カルニチンを配合

エンシュア・Hの7種類は、バニラ味・コーヒー味・バナナ味・黒糖味・メロン味・ストロベリー味・抹茶味です。公式のお知らせを見ると、ストロベリー味は2016年7月、抹茶味は2019年3月に新発売されています。同じ「エンシュア」でも、濃度と味の選択肢がこれだけ違います。

エンシュア・リキッドの味は、2回の販売中止で1種類まで減った

エンシュア・リキッドの製品ページには、アボットジャパンが出したお知らせが古い順に並んでいます。味に関わるものは2本あり、どちらも「販売中止のお知らせ」です。

アボットジャパンのエンシュア・リキッド製品ページの画面。ストロベリー味の缶の写真の横に、2023年1月のバニラ味販売中止のお知らせと2022年2月のコーヒー味販売中止のお知らせが並んでいる
エンシュア・リキッドの製品ページ。缶の写真はストロベリー味で、お知らせ欄に2本の販売中止が残っている(2026年11月2日に表示)。
エンシュア・リキッドに関する公式のお知らせ(アボットジャパンの製品ページに掲載されているもの)
告知時期 内容 いま買えるか
2017年3月 500mLバッグ 販売中止のお知らせ ×
2022年2月 コーヒー味 販売中止のお知らせ ×
2023年1月 バニラ味 販売中止のお知らせ ×
2024年7月 外箱および缶の表記一部変更のお知らせ ストロベリー味は継続

2023年1月の文書は理由まで書いています。原料の価格高騰に加えて物流費・梱包資材費・エネルギーコストが高止まりしており、吸収しきれなくなったという説明です。同じ文書に「エンシュア・リキッドの安定供給のため、2022年にコーヒー味の販売を中止したばかり」とあり、味を減らして本体を残す判断だったことが読み取れます。出荷終了予定時期は4月頃と書かれています。

アボットジャパンが2023年1月に出したエンシュア・リキッドバニラ味販売中止のお知らせの画面。販売中止品はバニラ味、販売継続品はエンシュア・リキッドのストロベリー味、エンシュア・Hの7味、エネーボのバニラ味と図で示されている
アボットジャパン「エンシュア・リキッド バニラ味 販売中止のお知らせ」(2023年1月)。販売中止品と販売継続品が缶の絵で示されている。代替品は医師・薬剤師の指導の下に決定するよう書かれている(2026年11月2日に表示)。

同じ文書には、エンシュア・リキッドが「不採算品目のうち代替薬がない等の理由により、医療上の必要性が高い品目」として2022年に厚生労働省に認められた、という説明もあります。だからこそ本体の販売は継続する、という流れです。終わったものと残っているものをメーカーの告知で切り分ける考え方は、廃盤とは?生産終了・販売終了・終売・休売の違いでも整理しています。

規制区分は「該当しない」。それでも店では買えない

ここが誤解されやすいところです。エンシュア・リキッドのインタビューフォーム(Ⅹ.管理的事項に関する項目)を見ると、規制区分は「製剤:該当しない」「有効成分:硫酸亜鉛水和物 劇薬、硫酸銅 劇薬」と書かれています。製剤そのものは毒薬・劇薬・処方箋医薬品のいずれにも指定されていません。同じ文書の「投薬期間制限に関する情報」にも「本剤は、投薬期間に関する制限は定められていない」とあります。

「処方箋医薬品ではない」は「誰でも買える」ではありません

処方箋医薬品の指定が無いことと、一般の小売店や通販で売られていることは別の話です。エンシュアは医療用医薬品として流通していて、ドラッグストアの売り場にも、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの正規の取扱いにも出てきません。入手の窓口は、医師の診察を受けて処方してもらう経路だけと考えてください。

この記事は買える場所を整理したものです。どの製品を使うか、どれだけ使うかは医師・薬剤師・管理栄養士に相談して決めてください。アボットジャパン自身も、販売中止の告知の中で「代替品は、医師・薬剤師の指導の下に、決定してください」と書いています。

エンシュア・リキッドの基本情報(アボットジャパンの添付文書とインタビューフォームより)
項目 内容
製造販売承認年月日 1987年12月11日(承認番号 16200AMZ01646000)
薬価基準収載・販売開始 収載1988年6月3日、販売開始1988年6月6日
包装 24缶(250mL缶×24)
1缶250mLの熱量 250kcal(たんぱく質8.8g、脂肪8.8g、炭水化物34.3g)
食塩相当量 1缶あたり0.51g
pH・浸透圧 約6.6/約330mOsm/L
禁忌 本剤の成分に過敏症の既往歴がある患者、牛乳たん白アレルギーを有する患者ほか
開缶後 密閉して冷蔵庫内に保存し、48時間以内に使用

牛乳由来のカゼインを含むため、牛乳たん白アレルギーのある人には使えません。これは代わりの製品を選ぶときにも効いてくる条件です。

通販で「エンシュア」を検索すると、別会社の栄養補助飲料が並ぶ

実際に通販側で確かめました。2026年11月2日に、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの商品データを横断して「エンシュア・リキッド 250mL」を引いたところ、返ってきた上位3件は次のとおりでした。

「エンシュア 250mL」で通販を検索した結果(2026年11月2日、商品データの実測)

期待したもの

アボットジャパンのエンシュア・リキッド、またはエンシュア・H。
→ 1件も返らなかった

実際に返ったもの

明治メイバランスミニ アソートBOX 125mL×24本 5,373円、明治メイバランスミニ お試し8本 2,280円、森永エンジョイクリミール いろいろセット 125mL×24本 4,715円

検索でヒットが返ることは、その商品の取扱いがある証拠にはならない。返ってきたのはすべて別会社の栄養補助飲料だった。

並んだ商品はどれも「エンシュアの代わりに使われることが多いもの」であって、エンシュアそのものではありません。通販サイトの検索窓に製品名を入れて商品が出てきたからといって、それが同じ製品だとは限らない、という典型例です。

市販で買えるのは「総合栄養食品」。明治メイバランス Miniカップは消費者庁の許可品

では、処方を受けずに買えるものには何があるのか。市販の軸になるのは特別用途食品の「総合栄養食品」です。明治メイバランス Miniカップは、消費者庁が許可した総合栄養食品(病者用)で、許可表示は「食事として摂取すべき栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食品です。通常の食事で十分な栄養を摂ることができない方や低栄養の方の栄養補給に適しています」というものです。

明治栄養ケア倶楽部の明治メイバランスMiniカップ ミルクテイストのページ画面。消費者庁許可の総合栄養食品(病者用)のマークと、1本125mlで200kcalが摂れるという表示がある
明治栄養ケア倶楽部の明治メイバランス Miniカップ ミルクテイスト。消費者庁許可の総合栄養食品(病者用)で、1本125mLで200kcal、1mLあたり1.6kcalと書かれている(2026年11月2日に表示)。

注意したいのは、明治のメイバランスには一般向けと病院・施設向けの2系統があることです。医療・介護関係者向けサイトに載っている「明治メイバランス Mini」(8種類の紙パック)のページには「この商品は病院・施設向け商品のため、店頭では取り扱っておりません」と明記されています。一方で、一般向けの栄養ケア倶楽部にある「Miniカップ」は小売で流通しています。店頭で見つからないときは、同じブランドでも系統が違う可能性を疑ってください。なお、病院・施設向けの紙パック品も通販サイトには出品されており、店頭に無いことと通販に無いことは一致しません。売り場の探し方は介護用品どこで買う?どこで売ってる?でも扱っています。

100kcalあたりいくらか。実売価格で並べると83円から145円

代わりの製品を選ぶときは、1本の値段ではなく熱量あたりの単価で比べたほうが判断しやすくなります。エンシュア・リキッドは1缶250mLで250kcal、市販の栄養補助飲料は1本125mLで200kcalというものが多く、容量と熱量の関係が違うためです。2026年11月2日の実売価格から計算しました。

市販で買える栄養補助飲料・総合栄養食品の熱量あたり単価(2026年11月2日の通販実売価格から算出)
商品 内容 価格 1本あたり 100kcalあたり
森永 エンジョイクリミール バナナ味 125mL×24本(1本200kcal) 3,964円 165円 約83円
明治メイバランスミニ アソートBOX 125mL×24本(1本200kcal) 5,373円 224円 約112円
森永 エンジョイクリミール お試し8本 125mL×8本(1本200kcal) 1,870円 234円 約117円
明治メイバランス Miniカップ ギフトBOX 125mL×12本(1本200kcal) 3,485円 290円 約145円
アボット グルセルナ-REX 200mL×30個(1個200kcal) 8,694円 290円 約145円

いちばん安いのは24本まとめ買いのエンジョイクリミールで、100kcalあたり約83円。同じ24本でもメイバランスミニは約112円で、3割ほど高くなります。お試し8本は1本あたりが高くつくので、味が合うかどうかを確かめる用途と割り切るのが現実的です。なお表の価格は確認時点のもので、通販の価格は短期間で動きます。

森永エンジョイクリミールは栄養機能食品(亜鉛・銅)で、1パック125mLにエネルギー200kcal、たんぱく質7.5g、脂質6.7g、炭水化物29.3g、食塩相当量0.28gと公式が公表しています。味は8種類で、ヨーグルト味・いちご味・バナナ味・コーンスープ味・コーヒー味・ミルクティー味・ココア味・ほうじ茶ラテ味です。エンシュア・リキッドの250kcal・たんぱく質8.8gと比べると、1本あたりの熱量は少なく、たんぱく質の密度はやや高い構成になります。

同じアボットの製品でも、食品区分なら通販で買える

見落とされがちですが、アボットジャパンは医療用医薬品とは別に「食品」区分の製品も出しています。公式サイトに並んでいるのはグルセルナ-REX(1.0kcal/mL)、グルセルナ-REX 1.5(1.5kcal/mL)、アバンド(HMB・L-アルギニン・L-グルタミンを配合した粉末のアミノ酸飲料)の3つです。グルセルナ-REXは炭水化物を33%に抑えた糖質制限タイプで、1.5のほうは炭水化物30%とアボットが説明しています。

これらは食品なので、通販サイトに取扱いがあります。2026年11月2日の実売では、グルセルナ-REX 200mL×30個が8,694円、グルセルナ-REX 1.5 200mL×30個が12,951円、パウチ400mL×18が9,640円でした。エンシュアと同じメーカーの製品で栄養を補いたい場合は、この食品側が処方なしで手に入る選択肢になります。

エンシュアが手に入らないときに確かめる4点

1
まずかかりつけ医に相談する。エンシュアは処方を受けて使う医療用医薬品で、入手の窓口はここだけ。味が合わないという相談も、エンシュア・Hの7種類やエネーボへの変更で解決することがある
2
牛乳たん白アレルギーの有無を確認する。エンシュアは牛乳由来のカゼインを含むため禁忌にあたる。市販の総合栄養食品も乳成分を使うものが多い
3
市販で探すなら総合栄養食品か栄養補助飲料かを見る。消費者庁許可の総合栄養食品は許可表示が缶やカップに入っている。栄養機能食品はまた別の区分
4
価格は100kcalあたりで比べる。1本の値段だけだと、125mLと250mLで容量が違うため比較にならない
アボットジャパンと明治、森永乳業クリニコの公式情報、および2026年11月2日の通販実売価格から整理した。

エンシュアの入手についてよくある質問

エンシュアは薬局で処方箋なしに買えますか

インタビューフォームの規制区分は「製剤:該当しない」で、処方箋医薬品の指定は受けていません。ただし医療用医薬品として流通しており、ドラッグストアの売り場に並ぶ商品ではありません。実際に通販3社の商品検索でも正規の取扱いは確認できませんでした。入手については、かかりつけの医療機関か薬局に直接確認してください。

エンシュア・リキッドのバニラ味はもう買えませんか

アボットジャパンは2023年1月に「エンシュア・リキッドバニラ味 販売中止のお知らせ」を出し、在庫品出荷をもって販売を中止すると告知しました。出荷終了予定時期は4月頃と書かれています。ただしエンシュア・Hのバニラ味は販売継続品として残っており、同じ告知の図にも販売継続品として載っています。

エンシュアとエンシュア・Hは何が違いますか

濃度が違います。エンシュア・リキッドは1.0kcal/mL、エンシュア・Hは1.5kcal/mLです。アボットジャパンはエンシュア・Hについて「投与時間の短縮や投与容量を減らしたい患者さんなど、効率的な栄養摂取に適しています」と説明しています。味の数も1種類と7種類で差があります。

市販のメイバランスで代用できますか

代用できるかどうかは医学的な判断で、この記事では答えられません。製品の区分としては、エンシュアが医療用医薬品、明治メイバランス Miniカップが消費者庁許可の総合栄養食品(病者用)、森永エンジョイクリミールが栄養機能食品(亜鉛・銅)で、それぞれ別の制度に基づいています。アボットジャパンも「代替品は、医師・薬剤師の指導の下に、決定してください」と告知に書いています。

エンシュアの薬価はいくらですか

2026年11月2日の作業では、厚生労働省が公表している薬価基準収載品目リストの現在の値を確認できませんでした。確認できたのは、薬価基準に収載された日が1988年6月3日であることと、2022年に「不採算品目のうち代替薬がない等の理由により、医療上の必要性が高い品目」として厚生労働省に認められた経緯があることまでです。金額は薬局か医療機関に確認してください。

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