避妊薬はどこで買える?緊急避妊薬は2026年2月2日から薬局で販売開始、買えるのは厚労省の一覧に載った18,403店だけ。通販は対象外で、69.1%が事前連絡「要」

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厚生労働省の緊急避妊薬販売可能薬局一覧ページを使ったアイキャッチ画像

避妊薬がどこで買えるのかは、2026年に入って答えが変わりました。緊急避妊薬が要指導医薬品として承認され、厚生労働省によれば令和8年2月2日(月)から薬局・薬店での販売が始まっています。ただし、どの薬局でも買えるわけではありません。厚生労働省が公表している一覧に載った店だけが扱える仕組みで、通販では買えません。2026年11月6日に、令和8年11月5日更新の公式一覧(Excel)を実際に開いて中身を数え、何店あるのか、都道府県でどれだけ差があるのか、行く前に何を確かめればよいのかを整理しました。なお、日常の避妊に使う低用量ピルは医師の処方が必要で、薬局で自分で買うことはできません。

2026年11月6日に厚生労働省の公式情報で確認できたこと

販売開始
令和8年2月2日(月)から、要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が始まった
買える店
厚生労働省の一覧に載った薬局・店舗販売業の店舗だけ。令和8年11月5日更新版で18,403件
通販
要指導医薬品のため対面での販売が条件。一覧は来店して買うための名簿
地域差
最多は東京都2,275件、最少は鳥取県71件。47都道府県すべてに1件以上ある
行く前に
一覧の「事前連絡」が「要」の店が12,721件(69.1%)。厚生労働省も電話連絡を推奨している
ほかの経路
オンライン診療を受けて薬局で調剤を受ける方法と、対面診療を受けて院内処方・薬局調剤を受ける方法もある
目次

買えるのは厚生労働省の一覧に載った18,403店。2026年2月2日から販売が始まった

厚生労働省の「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」のページには、「令和8年2月2日(月)より販売が開始されました」と書かれています。それまで緊急避妊薬は医師の処方が要る医療用医薬品だけでしたが、要指導医薬品として市販されるようになりました。

ただし条件が付いています。同じページから配布されている一覧(Excel)を2026年11月6日にダウンロードして数えたところ、削除日が入っていない有効な掲載は18,403件でした。削除日が記録されている行も573件あり、一度載った店が外れることもあるとわかります。厚生労働省自身も「更新の際に、追加だけでなく、削除されていることもありますので、必ず本ページに掲載されている最新の一覧にてご確認ください」と注意を促しています。更新は基本、毎月上旬に1回です。

店が一覧に載るには3つの条件を満たす必要があります。厚生労働省が薬剤師向けに出している案内は、①適切な研修を修了した薬剤師が勤務していること、②プライバシーへの十分な配慮等適切な体制を整備していること、③近隣の産婦人科医等との連携体制を構築していること、の3点を挙げています。①の研修は日本薬剤師研修センターのe-ラーニングで、修了番号が発行されます。一覧に載っていない薬局は、研修を受けた薬剤師がいても販売できません。

緊急避妊薬を手に入れる3つの経路(2026年11月6日に厚生労働省の案内で確認)
経路 医師の診察 どこで受け取るか 厚生労働省の一覧
要指導医薬品を買う 不要 一覧に載った薬局・店舗販売業の店舗の店頭 「販売が可能な薬局等の一覧」に掲載
オンライン診療+調剤 オンラインで受ける 対応できる薬局で調剤を受ける 「調剤が対応可能な薬局及び薬剤師の一覧」に掲載
対面診療+処方 対面で受ける 院内処方、または薬局での調剤 一覧なし(通常の医療機関・薬局)

厚生労働省のページは3つめについて「なお、対面診療を受け、院内処方又は薬局での調剤を受けることも可能です」と明記しています。市販されるようになったからといって、医療機関で受け取る道が閉じたわけではありません。

通販では買えない。一覧は「来店して買う店」の名簿

「避妊薬 どこで買える」と調べる人の多くは、ネットで買えないかを確かめたいはずです。緊急避妊薬は要指導医薬品に分類されており、この区分は薬剤師が対面で情報提供と指導を行ったうえで販売することが前提です。厚生労働省の案内も、需要者が「自身が希望する薬局等に来局・来店し、購入することになります」と書いており、配送を想定していません。

同じ「薬」でも、自分で買えるかどうかは区分で決まる

自分では買えない/通販で買えない

低用量ピルなどの経口避妊薬は医療用医薬品で、医師の処方が必要。要指導医薬品である緊急避妊薬は、厚生労働省の一覧に載った薬局等の店頭で、薬剤師と対面でのやりとりを経て買う。どちらも通信販売の対象ではない。

薬局・ドラッグストアや通販で買える

コンドームなどの避妊具は医薬品ではなく、店頭でも通販でも買える。妊娠検査薬は一般用医薬品で、市販されている。婦人体温計も日用品として扱われている。緊急避妊薬の代わりにはならないが、入手の方法はまったく違う。

2026年11月6日に厚生労働省「緊急避妊薬の調剤・販売について」と同「販売が可能な薬局等の一覧」の記載から整理したもの。

一覧はExcelとPDFの2つの形式で配布されています。Excelは約2.0MB、PDFは約7.8MBで、どちらも同じ内容です。中身は薬局等番号、都道府県、薬局等の名称、住所、電話番号、販売可能な薬剤師の人数、開局時間、時間外対応の有無、プライバシー確保策、事前連絡の要否といった列で構成されています。住所と電話番号が載っているので、自分の生活圏にある店を探して、そのまま電話をかけられます。

厚生労働省の「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」のページ。Excel2.0MBとPDF7.8MBの一覧へのリンクが並び、令和8年11月5日更新と書かれ、毎月上旬に1回更新することや令和8年2月2日から販売が開始されたことが記されている
厚生労働省「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」のページ。一覧はExcelとPDFで配布され、令和8年11月5日更新と表示されている(2026年11月6日に表示)。

都道府県で30倍以上の差。東京都2,275件に対し鳥取県は71件

一覧を都道府県ごとに数えると、住んでいる場所によって選べる店の数がまったく違うことがわかります。47都道府県すべてに1件以上ありますが、最多の東京都2,275件と最少の鳥取県71件では32倍の開きがあります。人口が多い地域に集中する傾向があり、関東だけで全国の32.4%を占めます。

販売が可能な薬局等の地域別内訳(令和8年11月5日更新の一覧を2026年11月6日に集計、計18,403件)
地域 件数 全国に占める割合
関東 5,966件 32.4%
中部 3,629件 19.7%
近畿 3,303件 17.9%
北海道・東北 2,050件 11.1%
中国・四国 1,827件 9.9%
九州・沖縄 1,628件 8.8%
件数が多い5都府県と少ない5県(同じ一覧を2026年11月6日に集計)
多い順 件数 少ない順 件数
東京都 2,275件 鳥取県 71件
大阪府 1,488件 熊本県 84件
神奈川県 1,449件 福井県 102件
愛知県 1,141件 島根県 106件
兵庫県 855件 高知県 110件

件数が少ない県では、一覧に載っている店が自宅から遠いことがあります。緊急避妊薬は時間との勝負になる薬なので、必要になってから探し始めると移動だけで時間を使います。一覧はいつでも誰でも開けるので、あらかじめ生活圏の店を見ておくと動きが速くなります。

行く前に電話をかける。69.1%の店が「事前連絡 要」と届け出ている

一覧には、店ごとの受け入れ条件が列として入っています。これを全件集計すると、来店前に確認したほうがよい理由がはっきりします。事前連絡の欄が「要」になっている店は12,721件で、全体の69.1%にのぼります。3店に2店以上が、連絡なしの来店を想定していません。

厚生労働省も同じことを求めています。一覧のページには「特に市販化直後においては、販売を求める際は、在庫や販売可能な薬剤師の勤務状況等の確認のため、あらかじめ当該薬局等に電話連絡することを推奨します」と書かれています。研修を修了した薬剤師が常に店にいるとは限らないためです。

一覧に届け出られている受け入れ条件の内訳(18,403件を2026年11月6日に集計、プライバシー確保策は複数回答)
項目 件数 割合
事前連絡が「要」 12,721件 69.1%
時間外対応が「有」 9,683件 52.6%
電話番号の記載あり 18,401件 100.0%
女性の販売可能薬剤師がいる 12,942件 70.3%
プライバシー確保策に「衝立」 12,880件 70.0%
プライバシー確保策に「他者のいない時間対応」 4,054件 22.0%
プライバシー確保策に「個室」 2,521件 13.7%

プライバシーへの配慮は一覧に載る条件のひとつですが、方法は店によって違います。個室がある店は13.7%にとどまり、最も多いのは衝立で70.0%です。人目が気になる場合は、個室や「他者のいない時間対応」と届け出ている店を選ぶ、という探し方ができます。女性の薬剤師に対応してほしい場合も、販売可能な薬剤師の人数が女性・男性に分けて載っているので、一覧の時点で絞り込めます。女性の販売可能薬剤師が1人以上いる店は12,942件で全体の70.3%でした。

時間外対応が「有」と届け出ている店は9,683件で、半数強です。この欄がある店には時間外の電話番号が別に載っていることがあります。一覧の開局時間だけを見て諦める前に、この列を確認する価値があります。

薬剤師が確認すること。16歳未満や繰り返しの購入には受診勧奨がある

店頭では、薬剤師から事情をたずねられます。何を確かめることになっているかは、厚生労働省の通知で決まっています。身構えずに済むよう、あらかじめ知っておくと落ち着いて話せます。

通知で薬剤師に求められている対応

CHECK 1

年齢と本人確認

購入者が本人であることと年齢の確認は「可能な限り行うことが望ましい」とされていますが、各種証明書等による確認は必ずしも必須とはされていません。確認できない場合は、より丁寧な服薬指導を心がけることになっています。

CHECK 2

16歳未満と繰り返しの購入

性交同意年齢(16歳)未満の人と、短期間で繰り返し購入する人(目安は3か月に2回以上)については、避妊指導等の観点から産婦人科や小児科への受診勧奨を行うことになっています。

CHECK 3

服用後の確認

薬剤師は、避妊の成否を確かめるため、服用3週間後を目途に産婦人科を受診するか妊娠検査薬を使うよう説明することになっています。必要に応じて、購入時に妊娠検査薬の購入を促すことも通知に書かれています。

厚生労働省「緊急避妊薬を調剤・販売する薬剤師及び販売する薬局・店舗販売業の店舗について」(令和8年3月31日一部改正)の記載から整理(2026年11月6日に確認)。

通知には、18歳未満で虐待が疑われる場合には児童相談所へ通告を行うことも定められています。また、性犯罪被害等のおそれがあり社会的支援の観点から連携すべきと薬剤師が判断した場合には、本人の同意を得たうえでワンストップ支援センター等の関係機関を紹介することが望ましいとされています。同意が得られない場合でも、連絡先を整理したリーフレット等を渡すことになっています。

証拠保全が必要な場合は、産婦人科の紹介と警察への相談も選択肢に入ります。薬局はこうした場面に備えて、地域のワンストップ支援センター等の情報をあらかじめ把握しておくよう求められています。薬を買いに行くだけのつもりでも、相談先につながる入口になっています。

緊急避妊薬は日常の避妊法ではない。市販で買える避妊具との違い

緊急避妊薬は、避妊に失敗したときや性被害を受けたときに使う薬で、ふだんの避妊の代わりにはなりません。通知が「短期間で繰り返し購入を行う者」に受診勧奨を求めているのも、繰り返し頼る使い方を想定していないからです。日常的な避妊のうち、自分で買って用意できるのはコンドームなどの避妊具で、こちらは医薬品ではないため店頭でも通販でも手に入ります。

低用量ピルは医療用医薬品なので、薬局で自分で買うことはできません。緊急避妊薬が要指導医薬品になった2026年以降も、この点は変わっていません。継続的な避妊を考えるなら、医療機関で相談することになります。

避妊や妊娠に関わる市販品で、自分で買えるもの・買えないもの

区分が入り組んでいるため、ひとつの表に並べて整理します。同じ売り場に並んでいても、買い方のルールはそれぞれ違います。

区分ごとの買い方の違い(2026年11月6日時点、厚生労働省の案内と各区分の扱いから整理)
もの 区分 買い方 通販
緊急避妊薬 要指導医薬品 厚生労働省の一覧に載った薬局等で、薬剤師と対面 対象外
低用量ピル 医療用医薬品 医師の診察を受けて処方を受ける 対象外
妊娠検査薬 一般用医薬品 薬局・ドラッグストアの店頭 買える
コンドーム 管理医療機器(医薬品ではない) ドラッグストア・コンビニなどの店頭 買える
婦人体温計 医療機器(体温計) 薬局・家電量販店などの店頭 買える

妊娠検査薬は、緊急避妊薬を買うときに薬剤師から購入を促されることがある品物です。通知には、製造販売業者が「購入薬局等の情報が記載できる服用者用の携帯カード」を作って薬局等に配ることも書かれており、服用後に産婦人科を受診する際の情報提供に使えるようになっています。ドラッグストアでの買い方については廃盤とは?生産終了・販売終了・終売・休売の違いのように区分の言葉を整理した記事もあわせてどうぞ。

値段は公表されていない。調査事業では7,000〜9,000円の範囲で設定された

厚生労働省は、要指導医薬品である緊急避妊薬の販売価格を公表していません。要指導医薬品は薬価が決まっている医療用医薬品と違い、店ごとに価格を決める仕組みだからです。一覧にも価格の列はありません。

目安になるのは、市販化の前に行われた調査事業の記録です。厚生労働省の「緊急避妊薬の適正販売に係る環境整備のための調査事業 報告書」(令和7年3月)は、令和5年度事業について「本研究では7〜9千円の範囲内で各薬局において設定」と記しています。同じ報告書は、服用者アンケートで「薬剤師の対応」「説明のわかりやすさ」「プライバシーへの配慮」の満足度が高かった一方、「支払った費用」の満足度は低い傾向にあり、この傾向は医師の処方を受けた人でも同様だったとしています。これは調査事業での設定であって、現在の販売価格を示すものではありません。実際の金額は、電話をかけるときに一緒に聞くのが確実です。

厚生労働省「緊急避妊薬の調剤・販売について」のページ。緊急避妊薬を必要とされている方へという見出しの下に、オンライン診療を受けて調剤を受ける場合と、要指導医薬品である緊急避妊薬を購入する場合の2つの案内が並び、それぞれ対応可能な薬局の一覧へのリンクが置かれている
厚生労働省「緊急避妊薬の調剤・販売について」。購入の経路ごとに、対応できる薬局の一覧が分けて案内されている(2026年11月6日に表示)。

同じ報告書には、令和5年度の調査事業期間(2023年11月28日〜2024年1月31日)の販売実数が2,181件で、東京・神奈川では200を超えた一方、山口・島根・山形・秋田・青森では1桁だったという記録もあります。来局時間は概ね8時から21時に集中し、それ以外の時間帯の来局は全体の1.5%程度でした。この偏りは、いまの一覧の地域差とも重なります。

よくある質問

どの薬局でも買えますか

買えません。厚生労働省の一覧に載った薬局・店舗販売業の店舗だけが販売できます。研修を修了した薬剤師が勤務していること、プライバシーへの配慮等の体制があること、近隣の産婦人科医等との連携体制があることの3条件を満たして申告した店が掲載されます。一覧は毎月上旬に1回更新され、削除されることもあります。

ネット通販で買えますか

買えません。要指導医薬品は薬剤師の対面での対応を前提とした区分で、厚生労働省の案内も、購入する人が希望する薬局等に来局・来店して購入することになると書いています。一覧に住所と電話番号が載っているのは、店に出向くためです。

保険証や身分証は必要ですか

通知では、購入者が本人であることと年齢の確認は「可能な限り行うことが望ましい」とされていますが、各種証明書等による確認は必ずしも必須とはされていません。ただし確認できない場合は、薬剤師がより丁寧な服薬指導を行うことになっています。店ごとの運用もあるため、電話をかけるときに持ち物を聞いておくと確実です。

夜間や休日でも買えますか

一覧で「時間外対応」が「有」と届け出ている店は9,683件で、全体の52.6%でした。該当する店には時間外の電話番号が別に載っている場合があります。ただし研修を修了した薬剤師の勤務状況によるため、開局時間内であっても販売できないことがあります。令和5年度の調査事業でも、公表した営業時間内に販売できなかった事例が40薬局から報告され、その半数以上が「研修を受けた薬剤師の不在」を理由に挙げていました。

買ったあとは何をすればよいですか

厚生労働省の通知は、薬剤師が服用3週間後を目途に産婦人科を受診するか妊娠検査薬を使うよう説明することを求めています。必要に応じて、購入時に妊娠検査薬をあわせて買うよう促すことも書かれています。令和5年度の調査事業では、服用3〜5週間後のアンケートで産婦人科を受診したと答えた人は14.4%にとどまり、受診しない人が多数いることが確認されたと報告されています。

出典

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