爆竹を探してホームセンターや100円ショップをまわっても、季節によっては置いていないことがあります。しかも通販で見かける爆竹は、どれも「20連」や「10枚入り」といった似た表記になっています。
これは偶然ではありません。連結できる本数の上限が、法令で20本と決められているからです。2026年10月13日に、火薬類取締法施行規則の条文と日本煙火協会の案内を確認してまとめます。
市販の爆竹は「おもちゃ花火(がん具煙火)」として売られています。売り場はホームセンターや量販店の花火コーナー、玩具店、通販で、花火の季節に合わせて並びます。
火薬類取締法施行規則は、爆竹を「筒の外径4ミリメートル以下のものを連結したもののうち、その本数が20本以下のもの」と定めています。1本あたり火薬1グラム以下、爆薬0.05グラム以下です。
通販の商品名によくある「20連」は、この上限ちょうどの本数です。これを超える連結の爆竹は、おもちゃ花火ではなく火薬類の扱いになります。
日本煙火協会の検査に合格したおもちゃ花火にはSFマークが付きます。協会は、SFマーク貼付花火の購入を呼びかけています。
個人が買うときに許可は要りませんが、使う場所は公園や河川敷などの管理者・自治体のルールに従う必要があります。
売っているのは花火コーナー。季節で入れ替わる
爆竹は単独のジャンルではなく、おもちゃ花火の一種として扱われます。そのため売り場は花火コーナーになります。ホームセンター、ディスカウントストア、玩具店、ドラッグストアの季節棚などです。
花火コーナーは夏に合わせて立ち上がり、秋以降は縮小したり撤去されたりします。時期を外すと、店頭では見つけにくくなります。年間を通して手に入れたい場合は、通販のほうが確実です。
同じように季節で棚が入れ替わる商品は多く、キャラクターものの花火はちいかわ花火の売り場でまとめています。火を使う遊びという点では、ブラックライトのように売り場が用途で分かれる商品と事情が似ています。
通販で流通しているのは、1枚(1連)ずつではなく箱入りが多数です。たとえば「牡丹紅炮II 20連 10枚入り(No.34322)」という商品が、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングのいずれでも扱われています(2026年10月13日時点)。
「20連」という表記は、法令の上限ちょうど
商品名に並ぶ「20連」の数字には根拠があります。火薬類取締法施行規則の第1条の5は、法の上で「がん具煙火」として扱われるものを列挙していて、爆竹についてはこう書かれています。
爆竹(点火によつて爆発音を出す筒物であつて筒の外径が四ミリメートル以下のものを連結したもののうち、その本数が二十本以下のものに限る。)であつて、その一本が火薬一グラム以下、爆薬(爆発音を出すためのものに限る。)〇・〇五グラム以下のもの
火薬類取締法施行規則 第1条の5 第1号ヘ(5)。e-Gov法令検索で2026年10月13日に条文を確認。
| 項目 | 基準 | 市販品での見え方 |
|---|---|---|
| 筒の外径 | 4ミリメートル以下 | 細い赤い筒が束ねられている形 |
| 連結する本数 | 20本以下 | 商品名の「20連」がこれにあたる |
| 1本あたりの火薬 | 1グラム以下 | パッケージには通常書かれていない |
| 1本あたりの爆薬 | 0.05グラム以下(爆発音を出すためのもの) | 同上 |
基準を超えるものは、おもちゃ花火ではありません。連結本数が20本を超えたり、筒が太かったりするものは、法の上で「がん具煙火」に当たらなくなります。その場合は火薬類としての扱いになり、火薬類取締法第17条により、譲り渡しや譲り受けには都道府県知事の許可が必要です。
海外の土産物として売られている長い爆竹を日本へ持ち込む、という発想はこの点で危険です。店頭や通販で「20連・10枚入り」といった形に統一されているのは、この基準に収めるためだと読めます。
SFマークが付いているかを見る
買うときに確かめたいのがSFマークです。公益社団法人日本煙火協会が検査に合格したおもちゃ花火に付けるマークで、国産品にも輸入品にも付きます。

協会は「花火を安全に楽しむためにも、各種検査をクリアしたSFマーク貼付花火の購入をお願いします」と案内しています。通販でパッケージの写真が小さいときは、商品説明にSFマークの記載があるかを見ると判断しやすくなります。
買うのに許可は要らない。問題になるのは使う場所
基準の範囲に収まったおもちゃ花火であれば、個人が店で買うのに手続きは要りません。火薬類取締法第17条が求める都道府県知事の許可は、がん具煙火には及ばないためです。
実際に困るのは、買ったあとに「どこで鳴らすか」のほうです。爆竹は音が大きく、公園・河川敷・団地の敷地などでは管理者や自治体のルールで花火そのものが禁じられていることがあります。禁止の有無は場所ごとに違うので、現地の看板と自治体の案内を確認してから使うことになります。
買ってから使うまでに確かめること
- パッケージにSFマークがあるか見る。通販なら商品説明で確認する。
- 使う予定の場所が花火を認めているかを、看板や自治体のページで確かめる。
- 水を張ったバケツを用意する。使い終わった花火はそのまま水に入れる。
- 風の強い日は避ける。衣類への着火に注意する(協会も毎年注意を呼びかけています)。
- 残った花火は湿気の少ない場所で保管し、子どもの手の届くところに置かない。
音が出せない場所なら、手持ち花火に切り替える
爆竹は音を楽しむものなので、住宅地や夜間には向きません。音を出さずに済ませたい場合は、同じおもちゃ花火でも手持ちタイプが選択肢になります。
施行規則の第1条の5は、炎や火の粉を出すもの、回転するもの、走行するもの、飛しようするもの、打ち揚げるもの、爆発音を出すもの、煙を出すものと、種類ごとに基準を分けています。線香花火は「火花を出す柄付きのより物または火薬が露出しているねり物であつて、火薬0.5グラム以下のもの」と定められていて、爆竹とはまったく別の区分です。
| 区分 | 代表的なもの | 火薬・爆薬の上限 |
|---|---|---|
| 爆発音を出すことを主とするもの | 爆竹 | 1本あたり火薬1g以下、爆薬0.05g以下 |
| 炎・火の粉・火花を出すことを主とするもの | 線香花火 | 火薬0.5g以下 |
| 同上 | スパークラー(火薬が露出しているもの) | 火薬10g以下(鉄粉30%以上なら15g以下) |
| 回転することを主とするもの | ピンホイール | 火薬4g以下(爆発音を出すものは3.9g以下) |
| 打ち揚げることを主とするもの | 乱玉(単発式) | 火薬10g以下 |
| 煙を出すことを主とするもの | 煙幕 | 火薬15g以下 |
数字を並べると、爆竹は1本あたりの火薬量が小さいほうだと分かります。危険なのは量ではなく、連結して連続的に爆発音を出すという構造のほうです。手で持ったまま点火しない、他人や建物に向けない、といった基本が効いてくるのはこのためです。
よくある質問
Q. 爆竹は100円ショップで買えますか。
手持ち花火の取り扱いはありますが、爆竹が定番として並んでいるとは限りません。ダイソーのネットストアで「爆竹」と検索しても、返ってくるのは靴下やすべり止めなど別分野の商品で、爆竹そのものは確認できませんでした(2026年10月13日に実施)。確実に買いたい場合は花火コーナーのある店舗か通販になります。
Q. 爆竹を買うのに年齢制限や許可は必要ですか。
基準の範囲に収まるおもちゃ花火であれば、法令上の譲受許可は要りません。ただし販売店が独自に年齢の目安を設けていることはあります。
Q. 「20連」より多く連結された爆竹は売っていますか。
火薬類取締法施行規則が定めるがん具煙火の基準は20本以下です。これを超えるものはがん具煙火に当たらず、火薬類としての扱いになります。
Q. 使い終わった爆竹はどう捨てますか。
水を張ったバケツに入れて完全に消火してから、自治体の区分に従って捨てます。未使用のまま残ったものは、湿気を避けて保管してください。
Q. SFマークが付いていない花火は違法ですか。
SFマークは日本煙火協会の自主検査に基づく表示で、法律上の義務ではありません。ただし協会は、安全のためにSFマーク貼付花火の購入を呼びかけています。
この記事で確認した一次情報(いずれも2026年10月13日に確認)
火薬類取締法施行規則(昭和二十五年通商産業省令第八十八号)第1条の5、火薬類取締法(昭和二十五年法律第百四十九号)第17条 e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325M50000400088
公益社団法人日本煙火協会「SFマークについて」https://www.hanabi-jpa.jp/safety/sf.html
法令は改正されることがあります。使う場所のルールは自治体や施設の管理者によって異なるため、現地の案内でお確かめください。

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