契約書や婚姻届に印鑑を押す段になって、家の朱肉が固まっていた。そんなときに困るのが「朱肉って、いまどこで売っているのか」です。文房具の棚をひととおり見ても見つからず、レジ前にも並んでいません。この記事では、ダイソー・Can★Do・カインズ・コーナンの公式通販で実際に検索した件数と価格、そしてメーカーが説明している朱肉とスタンプ台の違いを整理します。件数と価格は2026年9月30日に各サイトで表示されていたものです。
先に結論
- いちばん安いのは100円ショップです。ダイソーもCan★Doも、朱肉本体・補充インクまですべて税込110円でした。
- ダイソーネットストアで「朱肉」は26件、Can★Doネットショップは10件ヒットします。
- ホームセンターは号数(盤面の大きさ)で価格が変わります。コーナンのサンビー速乾朱肉は30号492円から75号1,628円まで。
- 売り場は文房具の棚ではなく、印鑑・ハンコ用品のコーナーです。ダイソーでは印鑑ケースと同じ棚に並びます。
- スタンプ台では代用できません。三菱鉛筆は「溶剤の種類も色(朱と赤)も異なるため、互換性はありません」と公式に説明しています。
- その三菱鉛筆は、朱肉の製造を2024年に終了したと同じページで明記しています。
100円ショップの朱肉は、本体も補充インクも税込110円
朱肉をいますぐ安く手に入れたいなら、最短は100円ショップです。ダイソーネットストアで「朱肉」を検索すると、2026年9月30日時点で26件が表示されました。そのうち朱肉そのものを並べると次のようになります。
| 商品名 | 税込価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| 朱肉 盤面70mm | 110円 | 盤面がいちばん大きいタイプ |
| 朱肉 盤面31mm(クリアケース)直径50mm | 110円 | 中身の見えるクリアケース |
| 朱肉 盤面28mm | 110円 | 実印サイズにも届く標準型 |
| 朱肉(大、丸型)/朱肉(小、丸型) | 各110円 | 定番の丸型2サイズ |
| ミニ朱肉 速乾タイプ | 110円 | 持ち歩き向け |
| 小判型朱肉 速乾タイプ | 110円 | 小判型で胸ポケットに入る |
| ワンタッチ朱肉 | 110円 | 片手で開けられる |
| アクリルクリア朱肉(大) | 110円 | アクリルケース入り |
| 朱肉インク 10mL/朱肉インク | 各110円 | 固まった朱肉に足す補充用 |
特徴的なのは、盤面のミリ数まで商品名に入っていることです。28mm・31mm・70mmと3段階あり、実印のような大きめの印鑑を押すなら盤面の大きいものを選ぶと印影が欠けにくくなります。補充インクも110円で置いてあるので、朱肉が固まっただけなら本体を買い替えずに済みます。
Can★Doネットショップでも同じ検索をしました。こちらは10件で、やはり全品が税込110円です。内訳は「ワンタッチ朱肉」「携帯ミニ朱肉(速乾)」「朱肉 小」の3点が朱肉本体、「補充インク 朱肉・浸透印兼用 10ML」「印鑑ケース用替え朱肉」の2点が補充系、残りは朱肉付きの印鑑ケースでした。
セリアには商品を検索できる公式の通販サイトがないため、この記事では在庫の有無を確かめられませんでした。店頭で探す場合は、文房具の棚ではなく印鑑・ハンコ用品のコーナーを見てください。ダイソーの検索結果でも、朱肉は印鑑ケースや印鑑マットと同じかたまりで出てきます。同じ理由で、認印や銀行印を探すときも同じ棚を見ることになります。
ホームセンターは「号数」で値段が変わる。30号500円前後から
100円ショップより本格的なものがほしいなら、ホームセンターです。ここで押さえておきたいのが号数という単位で、数字が大きいほど盤面が広くなります。カインズ公式通販で「朱肉」を検索すると227件が表示され、コーナンの通販でも号数ごとに価格が分かれていました。
| 号数 | 型番 | コーナンeショップ | カインズ |
|---|---|---|---|
| 30号 | SS-NB30 | 492円 | 548円 |
| 40号 | SS-NB40 | 657円 | 698円 |
| 50号 | SS-NB50 | 822円 | 898円 |
| 60号 | SS-NB60 | 968円 | 掲載を確認できず |
| 75号 | SS-NB70 | 1,628円 | 掲載を確認できず |
同じ型番でも店によって数十円から100円ほど差があります。5点ともコーナンのほうが安いという結果でした。号数が上がるほど価格差も開きます。
カインズには、プライベートブランド寄りの「エコス朱肉」シリーズも並んでいました。30号598円、40号798円、50号998円、60号1,280円です。一方でシヤチハタの「鯱旗朱肉 公用」は1,980円、同じシリーズの補充液「鯱旗朱肉 朱の油 公用」は1,480円と、価格帯がひと桁違います。
号数はどう選ぶか。印鑑の直径に合わせるのが基本
号数は盤面の大きさを表すので、押したい印鑑の直径より余裕のあるものを選びます。ダイソーが盤面を28mm・31mm・70mmと明記しているのは、この選び方をしやすくするためです。
図1|朱肉を選ぶときに見る順番
- 押す印鑑の直径を測る。認印なら10.5〜12mm、実印は13.5〜18mmが一般的なサイズ帯です。盤面はそれより明確に大きいものを選びます。
- 速乾かどうかを決める。シヤチハタのコラムは「すぐに乾かしたいときは、スポンジ朱肉を使いましょう」「オフィスの事務用品として一般的なのはスポンジタイプです」と説明しています。
- 書類の保存年数で練りかスポンジかを選ぶ。同コラムは、重要書類には「耐久性に優れ、年数を経ても薄れにくい」練りタイプを勧めています。
- 持ち歩くかどうかで大きさを決める。携帯するなら小さめ、机に置くなら大きめのほうが印影が欠けにくくなります。
シヤチハタの公式通販に載っている価格を見ると、幅が分かります。「速乾シヤチハタ朱肉 50号」は1,210円で乾燥時間は約3秒、「シヤチハタ朱肉 90号」は2,310円、練りタイプの「鯱旗印肉 公用」は2,420円、携帯用の「プチ朱肉」は385円です。100円ショップの110円から見ると、同じ朱肉でも20倍以上の開きがあります。
練り朱肉とスポンジ朱肉は、原料からして別物
朱肉には大きく2種類あります。シヤチハタの公式コラムは次のように説明しています。「朱肉には『練り』と『スポンジ』の2種類があります。練り朱肉は、ヒマシ油・白蝋・松油などと顔料を植物繊維に練り合わせて作られており、そのテクスチャから『印泥』ともいいます。一方で、スポンジ朱肉は、植物油・合成樹脂などから作られた『朱油』と呼ばれるインキ状の顔料をスポンジに染み込ませたものです」。
図2|練りとスポンジ、どちらを買うか
スポンジ朱肉
朱油をスポンジに染み込ませたもの。
乾きが速く、インキ付きがよい。オフィスの事務用品として一般的なのはこちら。
100円ショップに並んでいるのもこのタイプ。
練り朱肉(印泥)
ヒマシ油・白蝋・松油などと顔料を植物繊維に練り合わせたもの。
年数を経ても薄れにくいため、長期保存する書類向き。
価格は2,000円台からが中心。
どちらを買うかは、押す書類が何年残るかで決めるのが分かりやすい判断です。宅配便の受け取りや回覧板ならスポンジで十分ですし、登記や相続のように長く保管される書類なら練りを選ぶ理由があります。
スタンプ台で代用してはいけない。ゴム印が溶けることもある
朱肉が見つからないとき、机にある赤いスタンプ台で代用したくなります。これはメーカーがはっきり否定しています。三菱鉛筆のよくあるご質問は、こう書いています。
「朱肉は印鑑(ハンコ)と、スタンプ台はゴム印との相性が良いように設計しています。溶剤の種類も色(朱と赤)も異なるため、互換性はありません」。
| 項目 | 朱肉 | スタンプ台 |
|---|---|---|
| 用途 | 印鑑 | ゴム印 |
| インキの成分 | 油性 | 水性 |
| 色 | 黄みの暗い朱赤 | オレンジ寄りの明るい赤 |
| 耐光性 | 優れていて変色しにくい | 記載なし |
逆に、朱肉でゴム印を押すのも避けたほうがよいと三菱鉛筆は説明しています。「朱肉でゴム印を用いる時は『耐油性のゴム印』(一般的に印面が黒い素材)をお勧めします。普通のゴム印は、朱液(朱肉のインク)と反応して、印面が溶けたり膨らんだりすることがあります」。
手元のゴム印を傷めたくないなら、朱肉とスタンプ台は用途どおりに使い分けるのが無難です。
なお、法務省が公表している商業・法人登記の「申請書、各添付書面等の押印の要否について」では、申請書に登記所へ提出している印鑑を押す必要があることは明記されていますが、どんなインキを使うかまでは書かれていません。朱肉を勧める根拠は法令ではなく、上記のような朱肉そのものの耐光性・保存性にあると理解しておくのが正確です。
三菱鉛筆は2024年に朱肉の製造を終了している
今回いちばん意外だったのは、同じ三菱鉛筆のページに添えられた注記です。「*スタンプ台は2022年に、朱肉は2024年に製造を終了しました」。uniブランドの朱肉を使っていた人にとっては、買い替え先を探す必要があるということになります。
いっぽうで、シヤチハタ・サンビー・新朝日といったメーカーの朱肉は、ホームセンターの通販に現行品として並んでいます。コーナンの通販には「新朝日 スーパーエース朱肉 NSA‐40」が712円、「NSA‐50」が932円、補充用の「スーパーエース朱肉 瞬速乾補充用 NSI‐20」が822円で掲載されていました。特定のメーカーにこだわらなければ、選択肢が減ったわけではありません。
販売終了と製造終了の言い方の違いについては、廃盤・生産終了・販売終了・終売の違いを別記事でまとめています。
コンビニで買えるかどうかは、公式の商品案内からは確認できない
「急ぎでコンビニに寄りたい」という場面もあります。ただしセブン‐イレブンの公式サイトの商品案内を見ると、掲載されているカテゴリはおにぎり・弁当・惣菜といった食品と、玩具・キャラクターグッズ・ファッション雑貨・Apple純正アクセサリー・ニンテンドーダウンロードカードなどで、朱肉のような事務用品の商品一覧は用意されていません。
つまり、コンビニに朱肉があるかどうかは公式サイトでは確認できず、店舗の規模や立地によって変わると考えるしかありません。オフィス街の大型店には文房具の棚がありますが、住宅街の小型店では文房具そのものが数点しか置かれていないこともあります。急ぐなら、コンビニを当てにするより24時間営業のドン・キホーテや、朝から開いている100円ショップに行くほうが確実です。
そもそも出先で押す機会が多いなら、朱肉を内蔵した印鑑ケースを1つ持っておくと売り場を探さずに済みます。Can★Doの検索結果にも「クラシックはんこケース 朱肉つき」「クリア印鑑ケース(速乾朱肉付き)」が税込110円で並んでいました。ケースに入った朱肉が乾いてきたら、同じく110円の「印鑑ケース用替え朱肉」で入れ替えられます。
朱肉についてよくある質問
- 100円ショップの朱肉で実印を押しても大丈夫ですか。
- 印鑑登録や登記の手続きで、朱肉の価格や種類を指定した公的な決まりは、今回確認した法務省のページには書かれていませんでした。ただしシヤチハタの公式コラムは、長期保存が必要な書類には「耐久性に優れ、年数を経ても薄れにくい」練りタイプを勧めています。100円ショップに並ぶのはスポンジタイプなので、何十年も残る書類なら練りタイプを選ぶ理由があります。
- 朱肉が固まって使えません。買い替えるしかないですか。
- 補充インクがあります。ダイソーの「朱肉インク 10mL」もCan★Doの「補充インク 朱肉・浸透印兼用 10ML」も税込110円です。ホームセンターではシヤチハタの「朱の油 OG-20」がカインズで598円、サンビーの「速乾朱肉 補充インク 20ml SS-BC6」が698円でした。本体を買い直すより安く済みます。
- 朱肉とスタンプ台は見た目が似ていますが、見分けられますか。
- 色が違います。シヤチハタの公式コラムによれば、朱肉は「黄みの暗い朱赤」、スタンプ台は「オレンジ寄りの明るい赤」です。パッケージに「朱肉」と書いてあるかどうかで確認するのが確実です。
- 朱肉の「号」とは何の数字ですか。
- 盤面の大きさを表す単位で、数字が大きいほど広くなります。サンビーの速乾朱肉なら30号・40号・50号・60号・75号があり、コーナンの通販では30号492円から75号1,628円まで価格が段階的に上がっていました。ダイソーは号数ではなく「盤面70mm」のようにミリ数で表記しています。
- セリアに朱肉は売っていますか。
- セリアには商品在庫を検索できる公式通販サイトがないため、この記事では確認できませんでした。ダイソーとCan★Doで扱いがあることから店頭にある可能性はありますが、公式に確かめられた事実ではありません。
- 朱肉でゴム印を押してもいいですか。
- 三菱鉛筆は、耐油性のゴム印(一般的に印面が黒い素材)を勧めています。普通のゴム印は朱液と反応して印面が溶けたり膨らんだりすることがあると説明されています。
この記事で確認した一次情報
- ダイソーネットストア「朱肉」の検索結果https://jp.daisonet.com/search?q=朱肉(2026年9月30日確認・26件)
- Can★Doネットショップ「朱肉」の検索結果https://netshop.cando-web.co.jp/view/search(2026年9月30日確認・10件)
- カインズ公式通販「朱肉」の検索結果https://www.cainz.com/search?q=朱肉(2026年9月30日確認・227件)
- コーナンeショップ「朱肉」の検索結果https://www.kohnan-eshop.com/shop/goods/search.aspx(2026年9月30日確認)
- 三菱鉛筆 よくあるご質問「朱肉とスタンプ台の違いを知りたい」https://www.mpuni.co.jp/customer/ans_154.html(2026年9月30日確認)
- シヤチハタ公式メディア「朱肉の選び方」https://www.shachihata.jp/media/column/20240102/(2026年9月30日確認)
- 法務省「申請書、各添付書面等の押印の要否について(商業・法人登記)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00143.html(2026年9月30日確認)
- セブン‐イレブン「商品のご案内」https://www.sej.co.jp/products/(2026年9月30日確認)

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