熱が出た夜に体温計が見当たらない。近くのコンビニや100円ショップで買えないか、と調べる人は多いはずです。結論から書くと、ダイソーとキャンドゥの公式の品ぞろえに、体を測る体温計そのものはありません。ただし理由は「法律で売れないから」ではありませんでした。公式情報で順に確かめます。
先に結論:100均に体温計の本体は無い
公式の通販サイトで商品を調べられる2社で確認した結果です。どちらも体温計の周辺品は置いていますが、体温を測る機器そのものは掲載されていません。
| 店 | 公式サイトで分かること |
|---|---|
| ダイソー | ネットストアで検索しても出てくるのは温湿度計・料理用温度計・湯温計。体温計は無い |
| キャンドゥ | 「体温計ホルダー」と交換用の「アルカリボタン電池LR41」の2点のみ。本体は無い |
| セリア | 公式サイトに商品検索が無く、取扱いを確かめる手段がない |
| コンビニ(ファミリーマート) | 公式の日用品一覧に掲載なし。ばんそうこうやマスクはある |
| セブン‐イレブン・ローソン | 公式サイトに日用品の品目一覧そのものが無い |
キャンドゥにホルダーとLR41電池だけがあるのは示唆的です。体温計を持っている人向けの消耗品は置くが、本体は置かないという品ぞろえの線引きが見えます。
売れない理由は法律ではない
「医療機器だから100均やコンビニでは売れないのでは」と考えたくなります。実際には逆で、電子体温計は許可も届出もなしに売ってよいと公的機関が明記しています。
大阪府のページには「※電子体温計、男性用コンドーム、女性用コンドームの販売等については、許可・届出は不要です。(平成17年3月18日付け厚生労働省告示第82号)」と書かれています。東京都保健医療局の案内にも同じ趣旨の注記があり、「管理医療機器のうち、電子体温計、女性向け避妊用コンドーム及び男性向け避妊用コンドーム…については、届出の必要はありません」と記載されています。
| 区分 | 例 | 手続き |
|---|---|---|
| 高度管理医療機器 | 中心静脈用カテーテル、コンタクトレンズなど | 許可が必要 |
| 家庭用管理医療機器 | アルカリイオン整水器、家庭用マッサージ器など | 届出が必要 |
| 特定管理医療機器 | 補聴器、家庭用電気治療器など | 届出が必要 |
| 一般医療機器 | 救急絆創膏、水銀体温計、ピンセットなど | 許可・届出とも不要 |
| 電子体温計 | 区分は管理医療機器だが、告示で例外扱い | 許可・届出とも不要 |
つまり置くかどうかは店の判断
手続きの面では、コンビニでも100円ショップでも電子体温計を並べられます。それでも置いていないのは、規制ではなく品ぞろえの選択だということです。単価、回転、精度に対する責任といった事情が背景にあると考えられますが、そこは公表されていないので断定はしません。
ダイソーで「体温計」と検索して出てくるもの
ダイソーのネットストアで調べると、確かに温度を測る商品はたくさん並びます。ただし測る対象が人の体ではありません。
検索結果に並ぶ「温度を測るもの」の中身
部屋を測る
温・湿度計/デジタル温湿度計 壁掛け式やMINIサイズが110円、デジタル式は550円や770円。室温と湿度を見るためのもので、体温は測れません。
料理を測る
料理用温度計 110円。揚げ油や飲み物の温度を見るためのものです。
お風呂を測る
湯温計(お風呂用) 110円。浴槽の湯温を確かめるためのもので、赤ちゃんの沐浴などで使われます。
「ダイソー 体温計 売り場」で探しても店員に伝わりにくいのは、この違いが理由です。店で言うなら「温度計」ではなく「わきの下で測る体温計」と伝えるほうが、行き違いが起きません。
キャンドゥにあるのは本体ではなく周辺品
キャンドゥの公式ネットショップで「体温計」と入れると2件出てきます。中身は「体温計ホルダー」(税込110円)と「アルカリボタン電池LR41」(税込110円)でした。
LR41は多くの電子体温計が使うボタン電池です。本体は扱わないが、電池切れの買い足しには応えているという構成になります。体温計が動かないとき、電池だけなら100円ショップで手に入る可能性があるということです。ただし機種によって指定の電池は違うので、外して型番を確かめてから買ってください。
セリアについては、公式サイトに商品名から探せる仕組みが用意されていません。載っているのは特集形式の紹介だけで、置いてあるかどうかを外から調べられません。その事情はセリアの商品一覧が公式サイトにあるかを調べた記事に書いています。
コンビニの公式一覧にも体温計は無い
大手コンビニ3社のうち、日用品の品目を一覧で公開しているのはファミリーマートだけです。公式サイトの「日用品」ページに並ぶのは、ウェットティシュー、ポリ袋、紙コップ、ばんそうこう、不織布マスク、ハブラシといった品目で、体温計はありません。
ばんそうこう(救急絆創膏)が置かれているのは、先ほどの表で見たとおり一般医療機器にあたり、これも許可・届出が不要だからです。同じ「手続き不要」でも、置かれるものと置かれないものが分かれていることになります。
セブン‐イレブンとローソンは、公式サイトの商品一覧が食品中心で、日用品を品目ごとに並べたページがありません。この2社については、公式情報から取扱いの有無を判断できませんでした。
買うときに見る表示は「医療機器認証番号」
ドラッグストアや通販で選ぶときの見分け方も書いておきます。体温計は医療機器として認証を受けて売られており、メーカーの商品仕様に認証番号が載っています。
| 一般名称 | 電子体温計 |
|---|---|
| 医療機器認証番号 | 305AABZX00062000 |
| 測温方式 | 予測式(予測検温、実測検温兼用) |
| 検温部位 | ワキ下 |
| 測温範囲 | 32.0〜42.0℃ |
| 予測検温時間 | 約10秒 |
| 実測検温時間 | 検温開始から約10分 |
選ぶときに見る3点
予測式か実測式か 予測式は約10秒で表示が出ますが、それは予測値です。同じ機種でも実測に切り替わるまで約4分30秒かかると仕様に書かれています。正確さを優先する場面では、実測まで待つという選択があります。
測れる範囲 テルモのP210WZは32.0〜42.0℃です。低体温や高熱で範囲外になると表示できないため、用途に合うかを見ます。
電池の型番 交換できる機種かどうか、使う電池が何かを先に確認しておくと、いざというときに困りません。LR41のような一般的なボタン電池なら、100円ショップでも手に入ります。
体調が悪いときに急いで買うものは、ほかにもあります。ドラッグストアで探す前提の商品については、仁丹の取扱店やハッカ油の取扱店もまとめています。
よくある質問
| 質問 | 公式情報にもとづく答え |
|---|---|
| 100均に体温計はありますか | ダイソーとキャンドゥの公式の品ぞろえに本体はありません。キャンドゥには体温計ホルダーとLR41電池があります |
| ダイソーの売り場はどこですか | 体温計そのものの掲載がありません。検索で出てくるのは温湿度計・料理用温度計・湯温計です |
| セリアにはありますか | 公式サイトに商品検索が無いため確認できません。店頭でスタッフに尋ねる方法が案内されています |
| コンビニで買えますか | ファミリーマートの公式な日用品一覧に掲載はありません。セブン‐イレブンとローソンは一覧そのものがなく確認できません |
| 医療機器だから売れないのですか | 違います。電子体温計は許可・届出とも不要と大阪府・東京都が案内しています(厚生労働省告示第82号) |
| 水銀体温計はどの区分ですか | 大阪府の案内では一般医療機器の例として挙げられています。こちらも許可・届出は不要です |
| 電池だけ買えますか | キャンドゥの公式ネットショップにアルカリボタン電池LR41が税込110円で掲載されています。機種ごとの指定を確かめてください |
| 10秒で測れるのは正確ですか | テルモの仕様では約10秒は予測検温です。実測表示に切り替わるのは測定開始から約4分30秒後と書かれています |
まとめ
体温計は、100円ショップでもコンビニでも公式の品ぞろえに入っていませんでした。ダイソーで検索して出てくるのは部屋・料理・お風呂の温度計で、測る対象が違います。キャンドゥにあるのはホルダーと交換用のボタン電池だけです。
意外だったのは、置いていない理由が法律ではないことです。電子体温計は管理医療機器に区分されるものの、平成17年の厚生労働省告示によって販売の許可も届出も不要とされています。つまり手続きの上では、どの店でも並べられます。置いていないのは、各社が選んだ結果だということです。
急に必要になったときの現実的な行き先は、ドラッグストアと通販です。選ぶときはメーカーの商品仕様にある医療機器認証番号と、予測式か実測式か、測れる温度の範囲を見てください。10秒で出る数字が何を意味しているかを知っておくだけでも、測り直すかどうかの判断に迷わずに済みます。

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