B-CASカードはどこで買える?店で売っていない理由と、1枚2,310円で再発行できる唯一の窓口をB-CAS社の案内で確認

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B-CASカードの入手経路を示したアイキャッチ画像

テレビが「B-CASカードが挿入されていません」と表示して映らなくなったとき、多くの人がまず探すのは代わりのカードです。ところが家電量販店の売り場を回っても、それらしい棚は見つかりません。通販サイトで検索すると出品自体はあるのに、公式の案内は「購入しないでください」と書いています。この食い違いには理由があり、それを知らないまま出品を買うと、お金を払ったうえで使えないカードが届くことになりかねません。ここではB-CAS社と新CAS協議会、そして受信機メーカーが公開している案内だけを使って、カードを手元に用意する正しい道筋を整理します。

この記事の結論

B-CASカードは小売店でも通販でも売っていません。カードの所有権は発行元のB-CAS社にあり、受信機に同梱されて貸し出される仕組みだからです。

手元に無いときの窓口はB-CAS社への再発行申込みだけで、費用は1枚2,310円(送料・消費税込み)。破損・紛失・中古機器購入・盗難がその対象です。カードの不具合が原因なら、再発行ではなく無償になりうる「故障交換」の窓口が別にあります。

そして新しい4K対応機の多くには、そもそもカードを挿す口がありません。挿入口の有無を先に確かめると、無駄な手続きを避けられます。

目次

店で売っていないのは、カードが「売り物」ではないから

B-CAS社のFAQには「インターネットや店舗で、B-CASカードを購入できますか?」という項目がそのまま置かれています。答えは、再発行が必要になった場合の案内ページへ誘導したうえで、「オークションや電子商取引などのサイトでの転売は不正ですので、購入しないでください」と続きます。つまり、売っていないのではなく、正規の売買という形自体が存在しないという説明です。

B-CAS社の公式サイトに掲載されたFAQ「インターネットや店舗で、B-CASカードを購入できますか?」の画面。再発行の案内と、オークションや電子商取引などのサイトでの転売は不正なので購入しないよう求める記述が並んでいる
出典:B-CAS社「インターネットや店舗で、B-CASカードを購入できますか?」(2026年9月18日に表示を確認)。

根拠は所有権の置きかたにあります。同社は別のFAQで、カードはセキュリティ管理などの必要性からB-CAS社が所有権を保持し、利用者へ貸与しているものだと明記しています。テレビやレコーダーを買い、その箱に入っていたカードが手元に来たあとも、所有権はB-CAS社に留保されたままです。パッケージを開封した時点で、利用者とB-CAS社のあいだにカード使用許諾契約が結ばれる仕組みになっています。

だから第三者への無断転売は、契約違反であると同時に同社の所有権を侵害する行為になる、というのが公式の立場です。転売を仲介する場を提供し、その事実を知りながら放置する運営者についても、不法行為の幇助または共同不法行為にあたるという見解まで示されています。出品が見つかることと、買ってよいこととは別の話だと考えたほうが安全です。

カードはどうやって世の中に出回っているのか

B-CAS社は電波産業会(ARIB)の規格を守ることを条件に受信機メーカーと契約し、カードを発行しています。発行されたカードはメーカーへ支給され、テレビやレコーダーなどの製品に同梱されて視聴者の手元に届きます。台紙に貼り付けた状態で箱に入っているのは、この流れのためです。小売の流通に単体で乗る場面が最初から用意されていない、と理解すると分かりやすくなります。

思いつく入手先 正規の入手経路か 公式の案内
家電量販店の売り場 ならない カードは受信機メーカーへ支給され、製品に同梱される。単体販売の案内は無い
通販モール・フリマ・オークション ならない 「転売は不正ですので、購入しないでください」と明記
中古のテレビ・レコーダーに付属 なる 使用者変更の手続きをカスタマーセンターへ連絡して行う
B-CAS社への再発行申込み なる 破損・紛失・中古機器購入・盗難が対象。1枚2,310円
ケーブルテレビ会社 なる CATV専用カードは加入しているケーブルテレビ会社へ連絡する

カードが手元に無いときの窓口は再発行の一本道

B-CAS社の再発行申込みページは、対象と手数料を冒頭に並べています。対象は「破損、紛失、中古機器購入、盗難を理由とする再発行」、手数料は「1枚 2,310円(送料・消費税込)」です。中古機器の購入がはっきり対象に含まれているため、カードが抜かれた状態の中古テレビを譲り受けた場合も、この窓口で用意できます。

B-CAS社のカード再発行お申込みページの画面。対象は破損、紛失、中古機器購入、盗難を理由とする再発行、手数料は1枚2,310円(送料・消費税込)と表に書かれている
出典:B-CAS社「B-CASカード再発行のお申込み(仮申込み)」(2026年9月18日に表示を確認)。

申込みは、事前同意事項の確認、申込み内容の入力、内容の確認、仮申込み手続き完了という4つの段階で進みます。ページの先頭に進捗が表示されるので、どこまで終わったかは画面で分かります。なお同ページは、カードの不具合が疑われるときはまず「今すぐ診断ナビ」を使うよう案内しています。不具合が原因であれば、有料の再発行に進む前に確かめる価値があります。

1

挿入口があるかを見る

4K対応の新しい機種にはカードを挿す口が無いものがあります。口が無ければ、そもそも用意する必要がありません。

2

映らない原因を切り分ける

カードは挿さっているのに映らない場合、不具合の可能性があります。診断の案内をたどるか、カスタマーセンターに相談します。

3

対象にあてはまるか確かめる

破損・紛失・中古機器購入・盗難のいずれかであれば、再発行の対象です。

4

再発行を申し込み、1枚2,310円を払う

送料と消費税を含んだ金額です。複数枚が必要なときは、事前に申請書の手続きを求められることがあります。

中古機器を複数台まとめて買ったようなケースについても案内があります。発行枚数によっては申請書などで事前に手続きを求められる場合があるため、必要枚数が分かった時点でカスタマーセンターへ問い合わせるよう書かれています。このとき費用は枚数分かかり、1枚ごとに2,310円という扱いです。

問い合わせ先と、聞かれる番号

カスタマーセンターの番号は0570-000-261、IP電話からは045-680-2868で、受付時間は10時から18時までと案内されています。問い合わせのときはカード裏面の下部に記載された20桁のB-CASカード番号を伝えるよう求められるため、カードが手元にある状態なら先に控えておくと話が早くなります。BS・110度CS・地上デジタル対応の共用カードは、0000-20、0000-30、0000-31、0000-32のいずれかで始まる番号が振られています。

「再発行」と「故障交換」は別の窓口で、費用も違う

ここを取り違えると、払わなくてよい2,310円を払うことになります。カードが物理的に無い、割れた、失くしたという話なら再発行です。一方、カードはあるのに受信障害が起きていて、その原因がカードにあると思われる場合は、故障交換の枠組みで扱われます。

故障交換の費用は、機器の購入からの経過期間と原因で変わります。B-CAS社の案内では、受信機器の購入後3年以上が経過している場合や、カードの故障が利用者の不適切な取扱いに起因する場合は有償交換で2,310円、それ以外の場合は無償での交換になるとしています。購入日が記載されたレシートや保証書を大切に保管するよう添えられているのは、この判定に使われるからです。

項目 再発行 故障交換
想定される状況 破損・紛失・中古機器購入・盗難 カードが原因と思われる受信障害
費用 1枚2,310円(送料・消費税込み) 購入後3年未満などの条件を満たせば無償。3年以上経過、または不適切な取扱いが原因なら2,310円
申込み方法 公式サイトの再発行申込みフォーム カスタマーセンターへ電話
古いカードの扱い 紛失・盗難では手元に無いのが前提 破棄せず必ず返却する
用意しておくもの 申込み内容の入力に必要な情報 20桁のカード番号、購入日の分かるレシートや保証書

故障交換のときに古いカードを自分で捨ててしまうと、返却できなくなります。B-CAS社は、機器の廃棄や譲渡にともなってカードを手放す場合は自分で切断して破棄してもよいとしていますが、故障等での交換の際は古いカードを破棄せず必ず返却するよう分けて書いています。手順の似た2つの場面で、扱いが逆になる点に注意が必要です。

2,310円という金額はいつから

この金額は2024年4月1日からのものです。それ以前は再発行費用1,964円に消費税196円を加えた2,160円でした。B-CAS社は2024年2月1日付のお知らせで、材料費や運賃等の値上がりを理由に、再発行費用を2,100円へ、消費税分210円を加えた合計2,310円へ改める旨を告知しています。数年前の解説記事が2,160円と書いていることがあるのは、この改定前の金額を引いているためです。

2024年3月31日まで

2,160円

再発行費用1,964円+消費税196円

2024年4月1日から

2,310円

再発行費用2,100円+消費税210円

手持ちの機器に必要なカードはどれか

B-CASカードは1種類ではありません。BS・110度CS・地上デジタル対応の受信機で使う赤色の共用カード、地上デジタル専用の受信機で使う青色のカード、ケーブルテレビ用セットトップボックスで使うCATV専用カードなどがあり、公式の案内は受信機に合わせたカードを使うよう求めています。青いカードを持っていてもBS・110度CSの受信機で同じように使えるわけではない、ということです。

形の違いもあります。一部の受信機には小型のミニカード(Plug-in SIM形状)が同梱されます。また一部の地上デジタル専用受信機では、特別内蔵用カードや特別内蔵用ミニカードがあらかじめ装着された状態になっており、利用者が抜き差しする前提になっていません。

種類 色・形 使う受信機 入手のしかた
BS・CS・地上 共用カード 赤色 BS・110度CS・地上デジタル対応受信機 受信機に同梱。無ければB-CAS社へ再発行申込み
地上デジタル専用カード 青色 地上デジタル専用受信機 受信機に同梱。無ければB-CAS社へ再発行申込み
ミニカード 小型(Plug-in SIM形状) 一部の対応受信機・地上デジタル専用受信機 受信機に同梱
特別内蔵用カード/ミニカード 内蔵 一部の地上デジタル専用受信機 あらかじめ装着済み
CATV専用カード ケーブルテレビ用セットトップボックス 加入しているケーブルテレビ会社から渡される

4K対応機を使っているなら、探しているカードは存在しないかもしれない

新4K8K衛星放送に対応した機種では、カードではなく本体に組み込まれたACASチップが同じ役割を担っています。新CAS協議会の案内によれば、ACASチップを採用した受信機器には、チップごとに割り振られた「0100」から始まる20桁の番号があり、これをACAS番号と呼びます。B-CASカード番号と同じ20桁ですが、先頭の並びが違います。

メーカー側の告知はもっと直接的です。シャープは自社の4Kレコーダーについて、対象機種を型番で列挙したうえで、従来のB-CASカードに代えてACASチップを内蔵しており、B-CASカードは同梱していないと説明しています。同じページのよくあるご質問では、列挙した機種にB-CASカード挿入口は無いこと、ACASチップは製品に内蔵されているため利用者が差し換えられないことも明記されています。挿す場所が無い機器のためにカードを探しても、行き着く先はありません。

くらべる点 B-CASカード ACASチップ
受信機に同梱されるICカード 受信機に内蔵されたチップ
対応する放送 地上デジタル放送、BS・110度CSデジタル放送 新4K8K衛星放送に加え、地上デジタル放送とBS・110度CSデジタル放送にも対応
識別番号 20桁のB-CASカード番号 「0100」から始まる20桁のACAS番号
利用者による交換 抜き差しできる(内蔵用を除く) 内蔵のため差し換えできない
無くしたときの費用 再発行1枚2,310円 カードという形が無いため再発行の概念が無い

買い替えのときにも違いが出ます。シャープは、有料放送をB-CASカードで契約中の人が対応機へ買い替えた場合、契約中の放送局に問い合わせてB-CAS番号からACASチップ番号へ変更する手続きを取るよう案内しています。新CAS協議会も、契約中の放送受信契約や有料放送契約があるときは、各放送局へ連絡して解約または変更の手続きを済ませてから廃棄・譲渡するよう求めています。録画機まわりの世代交代については、ブルーレイの生産終了に関する各社の公式発表をまとめた記事も参考になります。

中古のテレビやレコーダーを買うとき・売るときの手続き

カードが付いたまま機器を譲り受けた場合、そのカードを使い続けること自体は想定された流れです。ただし使用者が変わるため、使用者変更の手続きが用意されています。現在カードを使っている人と新しい使用者のどちらかがカスタマーセンターへ電話し、内容を確認したうえで手続き方法の説明を受ける形です。

逆に手放す側には二通りの選択肢があります。ひとつはカスタマーセンターへ連絡してカードをB-CAS社へ返却する方法、もうひとつは自分でカードを切断して破棄する方法です。後者を選べば会社への申請は不要になります。ただし有料放送と契約中のカードを破棄する場合は、先に放送局へ連絡してカードの変更や解約の手続きを済ませる必要があります。

ACASチップを内蔵した機器では、カードの返却という工程がない代わりに、番号の登録先での手続きが残ります。新CAS協議会は、中古品のテレビを買って暗証番号が分からない場合について、設定が解除(初期化)されているか、暗証番号が設定されていないかを確認するよう案内しています。協議会側では初期化の操作ができないため、受信機器メーカーに相談することになり、初期化は有償となる場合があるとされています。中古の機器を選ぶときに確かめておきたい点のひとつです。接続まわりの部材については、HDMIケーブルの売り場をまとめた記事もあわせてご覧ください。

よくある質問

予備としてもう1枚買っておくことはできますか

できません。カードの所有権は常にB-CAS社にあり、第三者への転売は禁止されています。再発行の対象も破損・紛失・中古機器購入・盗難に限られており、予備を確保する目的の窓口は用意されていません。

通販サイトに出ているカードを買ったらどうなりますか

公式の案内は、オークションや電子商取引などのサイトでの転売は不正であり、購入しないよう求めています。出品されているカードは所有権を持たない人が手放したものにあたるため、買っても正規の利用者として扱われる保証がありません。「不正改ざんカード」についてはB-CAS社が専用の解説を設けており、改ざん品の売買や提供が問題になることも示されています。

カードが無い中古テレビを買ってしまいました

再発行申込みの対象に「中古機器購入」が含まれているため、B-CAS社へ申し込めば用意できます。費用は1枚2,310円です。複数台分が必要なときは、必要枚数が分かった時点でカスタマーセンターへ問い合わせてください。

ケーブルテレビの機器で映らないときも同じ窓口ですか

違います。CATV専用カードについては、加入しているケーブルテレビ会社へ連絡するようFAQで繰り返し案内されています。B-CAS社の再発行申込みとは窓口が分かれています。

カードを拾った・返したいときは

カードの返却手続きが用意されています。カスタマーセンターへ電話し、内容を確認したうえで手続き方法の説明を受ける流れです。受付時間は10時から18時までと案内されています。

まとめ

探している場所に商品として置かれていないのは、B-CASカードが売買を前提にした品物ではないからでした。所有権は発行元に残ったまま、受信機に同梱されて貸し出されている。この一点を押さえておけば、通販の出品に手を出す理由も、量販店を何軒も回る理由も無くなります。

実際に必要なとき取るべき行動は、挿入口の有無を確かめ、映らない原因がカードの不具合かどうかを切り分け、対象にあてはまるなら再発行を1枚2,310円で申し込む、という順番です。カードがあるのに映らないなら、先に故障交換の窓口へ相談したほうが費用を抑えられる可能性があります。買い替えを考えているなら、これからの機器はカードではなくACAS番号で管理されることも頭に入れておくとよいでしょう。

参照した一次情報:B-CAS社「一般向けカード」B-CAS社「B-CASカード再発行のお申込み(仮申込み)」B-CAS社「FAQ」B-CAS社 お知らせ(2024年2月1日)新CAS協議会「新CAS(ACAS) Q&A」シャープ「4Kレコーダー『B-CASカード』から『ACASチップ』への変更について」(いずれも2026年9月18日に表示を確認)

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